広告を実装する前に考えたいこと

By | 2013/10/02
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アドネットワーク提供会社のSDKを使うことで、我々デベロッパーは非常に簡単にアプリケーション/ゲームに広告を実装することができます。

より優れた代替アプリケーション/ゲームが現れなかったり、OSのバージョンアップによる不具合が発生しなかったり、アドネットワーク提供会社が事業を廃止しなかったりという前提はありますが、多くのユーザーがそのアプリケーションを使い続けられる限り広告収入が見込めます。

ただし、注意しないといけないのはその広告収入がアプリケーションを作成したコストに見合っているかどうかという点です。必ずしもアプリケーションを作成したコストに見合ったリターンが得られるとは限りません。個人作成であったり、収益を期待しなかったり(少ない収益でもコストをペイできる)場合は問題ありませんが、法人としての立場の場合であれば検討しておかないといけません。

本記事では、アドネットワーク提供会社の広告SDKをアプリケーションに組み込み実装する前に、これから作るアプリケーションが「広告を表示させて収益を期待できるビジネスモデルかどうか」について検討してみましょう。

## 広告のビジネスの流れ

Safariを使ってブラウジングしていると、ウェブサイトのヘッダーに表示されているバナー広告やサイドバーにスクエア広告が表示されているのをよく見かけます。

ウェブサイト向けでは「Google Adsense」がその代表格ですが、インターネット上で新商品や新サービスの告知をおこないたい広告主を複数集め、「広告配信プラットフォーム」を整えて、広告収益を考えている複数のウェブサイトやブログ上で告知する仕組みのことを「アドネットワーク」と呼びます。

広告を貼り付ける媒体をウェブサイトやブログからアプリケーションへ置き換えたスマートフォン向けに特化したアドネットワークを提供する会社が増えてきているように思います。

これらのアドネットワーク提供会社はどのようなビジネスモデルを採用しているのでしょうか。一般的なスマートフォン向けアドネットワーク提供会社のビジネスの流れを簡単な図で表してみました。(実際には、広告主が直接広告を出稿するという形ではなく、代理店経由で広告を出稿している場合など、複数社を介することもあります。)

このビジネスの仕組みが前述した「アドネットワーク」です。広告主はアドネットワーク提供会社に対して広告を支払います。

例えば、1クリック4円の会社があったとして、広告主は10,000クリックを400万円の広告費を支払ったと仮定します。発注された10,000クリック分の広告は「広告在庫」と呼ばれます。この広告在庫とアプリケーション内での広告の関連を下図にまとめてみました。

アドネットワーク提供会社は、広告SDKを実装したアプリから「広告をください」という要求を受けます。アドネットワーク提供会社は要求があったアプリに対して「広告の情報と素材(バナー画像等)」を返します。広告SDKは内部で広告を組立てて、アプリケーションに表示します。

ユーザーが広告をクリックすると、広告SDKはアドネットワーク提供会社に対して「クリックされましたよ」と報告をします。クリックの報告を受けると、「広告在庫」がクリックされた分減らして、アプリケーション開発者へ報酬を渡します。

### アドネットワークを介さない広告ビジネスもある

本記事では特に扱いませんが、アドネットワーク提供会社を介さない広告もあります。個人開発者はあまり関係ありませんが、いくつか例を有名アプリケーション/ゲーム同士の

2012年、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の「パズル&ドラゴンズ」と、著名なゲーム・デベロッパーであるRucKyGAMESの「ぐんまのやぼう」とのコラボレーションが話題になりました。[⇒ スペシャルダンジョンに「ぐんまのやぼう」が登場! | パズル&ドラゴンズ](http://mobile.gungho.jp/news/pad/1005_gunma.html)

コラボレーションの例

バナー広告やアイコン広告といった

アドネットワーク提供会社を使わずに広告を貼るケースもあります。

たとえば、パズルアンドドラゴンズとぐんまの野望のような有名アプリケーション同士のコラボレーション。

広告主が直接アプリケーション開発者に依頼して特別にそのアプリだけを掲載してもらう場合。

逆にアプリケーション開発者が、企業に自社アプリを売り込み、そのあぷりだけに広告を掲載してもらう場合。